国立警備犬研究所設立プロジェクト
自衛隊陸・海・空軍、警察、税関、民間などが一体となり、国防を担う爆発物探知犬や麻薬探知犬などの警備犬(日本においては軍用犬の名はそぐわない)を、世界の流れと同様合同で育成し、連携し、融通し合うことを目的とした国立の警備犬研究機関を発足させたい。
〜警備犬オールジャパン化計画〜
世界的な軍用犬の流れ:英軍と米軍はイラクとアフガニスタンでの作戦の経験から、両軍の軍用犬隊が相互に協力し、合同で訓練を行う必要性を認識している。そのため英・米ともに陸・海・空軍その他全ての組織の軍用犬が合同の施設で訓練されるようになった。オーストラリアとニュージーランドでも3軍の訓練が合同で行われ、ヨーロッパにおいでも同様である。
その理由:軍用犬は常に部隊の先頭に立ち、作戦の全ての局面において軍事力を増幅させるという役割を果たしてきた。その重要な資源を有効にかつ継続的に使える仕組みを作る、としてこのような取り組みがなされている。
爆発物探知の分野において現段階では機械よりも犬の方が優れている。これは世界の軍隊が認めていること。本来日本人の技術は繊細で、レベルが高く潜在能力はあり、世界をリードする可能性がある。これを実現したい。
問題点:
1) 戦争が進行形の国や治安の悪い国と比べ進化が起きにくい。
2) 公的機関組織が縦割りで閉鎖的なこと。
3) 作業犬を受け入れる文化が国、国民ともに浅いこと。
民間が入ること利点:
警察は爆発物探知においては事件性がなければ、私有地に入ることができない。私有地の抑止目的の探知で業務であれば民間の警備会社などが良い。(警察庁談ヒアリング時)
麻薬取締部は令状がないとロッカーも開けることが出来ない⺠間がクライアント契約時にロッカーも開けるという契約をしてくれるとありがたい。これについては、⺠間でしか出来ないかもしれない。可能性を感じる。(麻薬取締部談ヒアリング時)
実行までのプロセス:それぞれの分野で改善をしていく。工業製品とは異なり育成に時間がかかるデメリットを補う仕組みづくり。担当者レベルで情報共有が実施されはじめている。
プロセスの各カテゴリ:
【技術研究】
-
各組織の情報の把握、ニーズまとめ
-
見習える海外の情報収集共有
-
リソースの有効活用
【連携】
-
爆薬の情報共有、擬似臭の情報共有
-
訓練施設の共有
-
育成の効率化、
-
日本国内横連携の強化
-
海外組織との連携
-
統一の認定制度
【環境】
-
爆発物や麻薬に対して犬が有効という啓蒙
-
日本も安全に積極的に取組む必要のある時代を認識